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史上最強最悪の女アイリーン・ウォーノス

04 29, 2019
アイリーン・ウォーノス(Aileen Wuornos)は米国生まれの女性犯罪者です。彼女は「米国史上最強最悪の女」としてその名を轟かせました。

何故ならアイリーン・ウォーノスこそ本物の女性シリアルキラーとして知られ、その右に出る犯罪者は何処にも存在しないからです。









幼少の時期




アイリーン・ウォーノスの生い立ちは酷いものでした。ミシガン州ロチェスターに住む夫婦の娘として1956年、この世に生まれたのです。

父親と母親の夫婦仲は悪く、彼女が4歳の時に両親は離婚をしています。 その後は父親が13歳女子を強姦したとして逮捕され、刑務所に投獄されてしまいました。 父親は獄中で自殺を選択し自らの人生に幕を閉じてしまいます。

フィンランド系移民の母親の方は酷いアルコール依存症にかかり、アイリーン・ウォーノスとその兄弟を夫に残したまま家を出てしまいました。

このような酷い家庭環境で育てられたアイリーン・ウォーノスがまともな人間に育つ可能性はいくばくもなかったのです。

両親を失ったアイリーン・ウォーノスと兄弟は親戚(祖父母)の家に預けられたのです。 




祖父に暴行とレイプを受ける日々



祖父母の家に預けられたアイリーン・ウォーノスら二人ですが、それから間もなく祖母が肝不全を患い他界してしまいました。 父親が獄中自殺をしたその1年後の事です。

妻を無くした祖父は孫娘を可愛がる所か、毎日のように暴力をふるい、孫娘をレイプする日々を選択しました。後にアイリーン・ウォーノスは「あの地獄のような生活はその後数年間続いた」と供述しています。

この頃には彼女はお菓子やタバコ欲しさに自分の体を見ず知らずの男に抱かせては物品と交換するという方法を知ったのです。また同時期に自分の兄弟とも近親相姦を行うような子供になっていました。

そしてアイリーン・ウォーノス15歳の時です。祖父の知人が彼女をレイプする時が訪れたのです。そのレイプが原因で彼女は妊娠してしまい、高校を中退した彼女は祖父の知人の子供を出産してしまうのです。




家を出る



祖父の知人の子供を若干15歳で出産した後のアイリーン・ウォーノスは祖父の家を出る決意を固めました。そして彼女は森の中に粗末な小屋を組み立ててそこに住む事になります。そこで彼女は売春を行い生活費を稼ぐのでした。この頃には売春婦そのものの生活を送っていたのです。




アイリーン・ウォーノス20歳の頃



アイリーン・ウォーノスも20歳になりました。 それを契機に彼女は生活を改める決意を持ちます。 そしてヒッチハイクを繰り返して新天地フロリダを目指しました。

そのヒッチハイクの道中、ある高齢男性と知り合う事になります。 彼の名はルイス・フェル(69歳、男性)。有名ヨットクラブの会長をしていた実業家でした。 アイリーン・ウォーノスは彼を手玉に取り、色仕掛けでまんまとルイス・フェルの妻の座を射止めてしまったのです。

しかし結婚はしたものの夫婦生活はうまく行きません。それはアイリーン・ウォーノスのバー通いなどが原因でした。夜な夜な彼女はバーに足繁く通い、酒を飲んで帰る日々を送ったのです。

新婚生活は直ぐに破綻し、妻であるアイリーン・ウォーノスは高齢の夫ルイス・フェルに対して家庭内暴力を振るい始めたのです。

これに嫌気がさしたルイス・フェルは裁判所に離婚調停を申し出たのです。こうして二人の新婚生活は僅か9週間で幕を閉じたのでした。



再び故郷へ



ルイス・フェルと離婚したアイリーン・ウォーノスは再び故郷に戻る決意を固めます。しかし故郷ミシガン州で待っていたのは近親相姦の仲であった兄弟の死でした。 その兄弟が食道がんで他界すると彼の生命保険金がアイリーン・ウォーノスの懐に転がり込んできたのです。

彼女は前から欲しがっていた高級乗用車をその保険金で購入しますが、そんな派手な暮らしはいつまでも長続きしません。すると彼女はまたもやミシガン州を後にしフロリダに舞い戻るのです。




フロリダで武装強盗を働く




フロリダに戻ったものの彼女を支援してくれるような人は何処を探してもいません。生活に困窮した彼女は武装強盗で金を手にする事を思い立ちました。

そして武装強盗を働いたものの彼女が手にしたのはタバコと僅か35ドルの金だけだったのです。そして引き換えとして警察に追われる日常を選択するのです。

この武装強盗で「割に合わない」という事を知った彼女は、故郷に居た頃に覚えたコールガール(売春婦)で金を手に入れようとしました。

しかし客として選んだ男相手にまたもや武装強盗を働いてしまうのです。 アイリーン・ウォーノスは買春客相手に拳銃を突き付けてしまいました。
「大人しく金を寄越しな。」

これがきっかけでまたもや彼女は武装強盗容疑で警察に追われる事になりました。 そして警察は彼女を逮捕します。アイリーン・ウォーノス30歳の時でした。(1986年)




バイセクシャル化 (両性愛者化)




1987年のアイリーン・ウォーノスはある女性と知り合う事になります。 その女性の名はティリア・ムーア(24歳)。 ホテルのメイド業で生計を立てていた女です。

二人はバーで知り合い、直ぐに同棲を開始しました。 女性同士で性交渉を持つ同性愛者がティリア・ムーアだったのです。

その翌年となる1987年の事です。二人は男性に対する暴行容疑で警察に逮捕されるのですが、更にその翌年の1988年にも暴行容疑で警察に訴えられてしまいました。



ティリア・ムーアという名の女



ティリア・ムーアという名のこの女はオハイオ州カディス出身です。男三人と女一人の兄弟姉妹の中に生まれた彼女はクラーク・ガブルという名の小さな町で育ったのです。 彼女の父親は真面目な建設従事者であり大工仕事やレンガ積み職で飯を食っていました。 

この頃のティリア・ムーアは地元のハリソンヒルズ職業訓練学校に通い、手に仕事を覚えようとしていました。 しかし当時既に同性愛者として芽生えてしまった彼女をこの小さな町は受け入れる余裕がなかったのです。

周囲の人間から異端者扱いされたティリア・ムーアは「この町を出よう」と決心を固め、新天地を求めました。その後はホテルのメイド業で金を稼ぐ日々を送ったのです。

1986年のティリア・ムーアはサウスディトナのレズビアン専門バー「ゾディアック」でアイリーン・ウォーノスと運命的な出会いをします。 知り合った後のムーアはホテルのメイドを辞めてしまいました。 その後は二人で自堕落な生活を送りますが時折彼女はメイドの仕事に戻るような日々でした。 しかしそれでは生活費に困窮してしまい、その生活費を稼ぐ目的で恋人となったアイリーン・ウォーノスは街角に立ち男性客を物色していたのです。




とうとう殺人に手を染める




アイリーン・ウォーノス33歳の時です。(1989年)
とうとう第1回目の殺人に手を染める時がやって来ました。 最初の犠牲者はリチャード・マロリー(51歳、男性、家電製品修理業)でした。 彼女にとって記念すべき犠牲者第1号も胡散臭い人間だったのです。

リチャード・マロリーも一端の犯罪者の過去を持っており、強姦罪で有罪判決を受けた身の上でした。 刑務所から出所した後のリチャード・マロリーは家電製品修理店を経営しますが、アイリーン・ウォーノスを買った時に拳銃で撃ち殺されてしまいました。

彼を射殺した後、アイリーン・ウォーノスは被害者の車を森の中に隠して現場から逃亡したのです。




二人目の犠牲者



その事件から1年後となる1990年の5月の事です。彼女は再び殺人に手を染めてしまいました。この二人目の犠牲者の名はデビッド・スピアーズ(43歳、男性)です。

デビッド・スピアーズも鉛の弾を6発打ち込まれて死んでいます。 殺害後、彼女はデビッド・スピアーズの着ていた衣類全てを剥ぎ取り、裸の遺体を放置したまま現場から逃走しました。

その後彼の遺体はフロリダの高温で酷く腐敗した状態で発見される事になります。

更にデビッド・スピアーズ殺害から5日後に3人目の犠牲者が出てしまいます。 この時の被害者はチャールズ・カーカドンでした。

彼の遺体も酷く腐敗した状態で道路脇に捨てられるように置かれていたのです。 警察がチャールズの遺体を司法解剖した所、体内から9発の鉛の弾を取り出したのです。 警察はこれらの遺体の状況から「一連の事件は同一犯の手によるもの」と断定しました。




4回目以降の犯行



その事件から1ヶ月後となる1990年6月30日の事です。 警察に失踪人届けが舞い込みました。 失踪したのはピーター・シームス(65歳、男性)。 フロリダ在住の彼は一人で車を運転しアーカンソー州へ向かった後に行方が分からなくなっていたのです。

警察がピーターの足取りを追うと
「派手な出で立ちの女二人がピーターの車を運転していた」
という情報を入手したのです。

そしてある日、警察に交通事故の通報が寄せられました。 ある一軒家に車が飛び込んできたというのです。警察がその家に急行すると車を運転していたとされる女二人の姿は既に消えていました。

車に残された指紋を採取した所、一名の指紋がアイリーン・ウォーノスのものと断定されます。 事故を起こした車は失踪したピーターの車でした。

その後、アイリーン・ウォーノスと行動を共にしていたティリア・ムーアと思われる女性が古物商の所に盗品を持ち込んだとの情報を警察が入手しました。

所が警察はこれ以上彼女らに関しての情報を入手することができなかったのです。そしてピーターの車の回収に成功したものの、肝心のピータ・シームスの行方は最後まで突き止める事が出来なかったのです。 今尚彼が何処に葬られているのか?誰にも分かりません。



更に追加殺人を犯す



これ以降も二人の逃亡は続きます。
そして4人目の被害者となるのはトラック運転手のトロイ・バーレス(50歳、男性)。更に5人目の被害者が出てしまいました。 この被害者は元・警察署長のディック・ハンフリーズ(56歳、男性)でした。 世間はこのデック・ハンフリーズ殺害についてこう言いました。
「警察官、それも警察署長をしていた人物がどうして殺されるような真似をしたのだ?」

アイリーン・ウォーノスの最後の犠牲者は判明しているだけで6人目で止まります。 この最後の犠牲者の名はウォルター・ジーノ・アントニー(60歳、トラック運転手)でした。

このようにしてアイリーン・ウォーノスは合計で6名の男性を殺害、その被害者の遺体5名はかなり腐敗した状態で発見されました。(1名は現在も発見されず)




御用になる日



シリアルキラーjとなったアイリーン・ウォーノスの逮捕に戸惑っていた警察に市民からの批判の声は留まる所を知りません。 そうこうしている内に警察はやっと容疑者の潜伏場所を突き止めたのです。




アイリーン・ウォーノスが逮捕されたバー




アイリーン・ウォーノスがバー「ラストリゾート」で飲酒をしていた所に踏み込んだ警察はやっと彼女を逮捕する事に成功したのです。

相棒であったムーアの方は?と言うと恋人であるアイリーン・ウォーノス逮捕の後、単身フロリダに舞い戻っていました。 そこで実の姉から部屋を借りて潜伏していた所を警察に急襲され身柄を拘束されてしまいました。




恋人の裏切り 「司法取引」



警察は逮捕したムーアにこう話を持ちかけました。
「もしお前が法廷でアイリーン・ウォーノスの犯罪を証言してくれれば、お前を訴追することを許してやろう。司法取引に応じるか?」

これはムーアにとってこの上ない好条件でした。もし拒めば第一級殺人事件の犯人の共犯として法廷に引き摺り出される事が分かっていたからです。ムーアは直ぐにその取引に応じてしまいました。




法廷でのムーア




裁判の日、検察側の証人席に座ったいたムーアの姿を見たアイリーン・ウォーノスは全てを悟っていたようです。彼女は「たった一人信用していた相手、それも恋人に裏切られた」と感じていた事でしょう。

その日以降、アイリーン・ウォーノスは少しづつ自分の犯した殺人事件について認めるような供述を開始したのです。

司法取引に応じてしまったムーアは検察の犬となりました。 「獄中のアイリーン・ウォーノスに電話をしてこちらに有利な発言を引き出せ」と命じられたムーアは獄中の彼女に電話を繰り返しました。それは4日間に渡って実行されたのです。その電話の中でアイリーン・ウォーノスは3名の殺害を認めてしまいました。 その会話は全て録音されていたのです。

この世で唯一信じていた相手に裏切られたアイリーン・ウォーノスは段々と精神的に衰えを感じ始めました。 そして彼女は獄中でハンガーストライキを開始してしまいます。



有罪判決



1992年1月16日、アイリーン・ウォーノス36歳の時です。
リチャード・マロリー殺害容疑で法廷に立たされていた彼女ですが2週間に渡る裁判の結果、有罪判決を受けてしまいました。 その判決は「死刑」でした。

同年6月になると3人目の被害者チャールズ・カースカドン殺害について彼女は認めてしまいます。同年11月には同事件についても「死刑」判決を受けてしまいました。

所がフロリダの州法では死刑執行は直ぐに開始されません。 チャールズ・カースカドン殺害事件の有罪判決から10年が経過した後も彼女は獄中で生き延びていたのです。

21世紀になると彼女に変化が見られるようになりました。
それは2001年の事です。 アイリーン・ウォーノスが裁判所に対してこんな申し入れを行いました。
「私の処刑を今直ぐ実行して欲しい。 今の獄中生活は非人道的である。 獄中で私は超音波兵器から発せられる攻撃に晒され続けているのだ。」

こうして2002年6月6日。裁判所はアイリーン・ウォーノスの死刑執行書を発行したのです。 
その日の午後9時47分、傍聴者の前で彼女の死刑が執行されました。

彼女はその処刑に対して次のようなコメントを残します。
「私は戻って来ます」








もし彼女を育てた両親や祖父がまともな養育を彼女に施してさえいれば彼女もまた平穏な主婦としての余生を送れたのかもしれません。






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Author:chopitonews
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