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猟奇 ブラックダリア事件

05 07, 2019
1947年米国で発生した猟奇殺人事件がブラックダリア事件です。幼い頃からハリウッド女優になるのが夢であった被害者は殺害された後に体を真っ二つに解体されます。そして野ざらし状態で放置されたのです。



父が入水自殺



この事件の被害者となるエリザベス・ショート(Elizabeth Short)は1924年7月29日に米国マサチューセッツ州ボストンで誕生しました。彼女は5人姉妹の第三女でした。ショートが3歳の時に家族はメドフォード、そしてメイン州ポートランドと引っ越しを繰り返します。





しかし彼女の家の家計は苦しくなるばかりでした。父は財産の大半を1929年のウォール街大暴落で失うのです。この後、世界は12年間の大恐慌の時代に突入してしまいます。米国でも株式市場の大暴落が原因でこの当時多くの投資家らが自殺をしていた時代でした。




大暴落当日のNY証券取引所前



そしてショートの家族の場合も同様でした。株式市場大暴落で彼女の父は破産に追い込まれてしまいました。 父は車に乗りで出掛けた後、行方が分からなくなります。 その後チャールズタウンブリッジで車が乗り捨てられているのが発見されました。 これらの状況証拠から警察はチャールズ川に入水自殺を行ったのだろうと判断したのです。

一家の稼ぎ手を失った妻は5人の子供と一緒にまたもや住まいを変える事となりました。そして小さなアパート暮らしを余儀なくされます。




新天地へ



あのウォール街大暴落から早13年が経過した1942年。ショートはこの年18歳となります。ある日、ショートの母親の下に一通の郵便が届けられます。差出人は自殺した筈の夫でした。夫は偽装自殺を企て借金取りの追求からひとり逃れて現在はカリフォルニア州に逃げ延びているという内容でした。そして夫は家族をカリフォルニアに呼ぶのです。

しかし自分ら家族を13年間も捨てた父とショートの関係は上手く修復する事が出来きません。二人の仲は最悪の状況でした。カリフォルニアに呼ばれた後のショートは米軍基地の仕事を見つけ、友人らと共同でアパートを借り家を出てしまいます。こうしてショートは初めて自分の意思で新しい生活を開始する事ができました。

その頃ショートは男性と出会います。一時は同棲生活を送っていたものの男の暴力に耐え切れず同棲は解除されるのです。その後は未成年飲酒で警察のお世話となるような生活を経てフロリダで新しい生活を開始するのです。

このフロリダでは陸軍の兵士であるマシュー・マイケル・ゴードン・ジュニアと出会います。彼はショートとの結婚を望んでいました。しかし彼は1945年8月に事故が原因で死去してしまいます。ここでショートの生活はまたもや振り出しに戻るのです。

その翌年1946年、ショートは最後の地ロサンゼルスに引っ越しました。 そして殺される運命を待つ身となるのです。




ブラックダリア




小さい頃から女優になりたいという夢を持っていたショートもこの年22歳となってしまいました。 彼女の夢は叶わぬままです。この頃ショートはハリウッド女優の夢を捨て切れず普段はレストランのウェイトレスとしての生活を選択したのです。

ロサンゼルスに移り住んで1年が経過した1947年1月15日。 サウスノートンアヴェニュー3800区画に位置するレイメルト(Leimert)公園近くの空き地で若い女性の惨殺遺体が発見されたのです。誰あろうそれがショートの変わり果てた姿でした。

その日、地元に住む主婦ベティ・ベルシンガー(Betty Bersinger)は3歳になる娘の手を引いて外出をしました。 二人はノートンアヴェニューをしばらく歩きレイメルト公園の前を通る事にしました。 そして39区画に差し掛かった辺りでした。

彼女が何気なく視線を空き地の方に向けると背の低い草むらの中に解体されたマネキンのようなものが落ちているのを発見します。
「あれっ? なんだろう?」
疑問に思った彼女は近付きそれを覗き込んだのです。すると目の前に落ちているのはマネキンではなく人間、それも女性だったのです。
「きゃぁ~~」
ベーシンガーは大きな声で叫んでしまいました。同時に慌てて娘の手を引き自宅に戻りLAPD(ロサンゼルス市警察)に通報を入れたのです。



酷い有様



では彼女が見たのはどのような光景だったのでしょうか?
ベーシンガーの眼の前には草むらに捨てられたように置かれていた裸の女性が倒れていたのです。 最初にそれを見た瞬間、彼女は自分の理解を超越したそれを見て何も分からなくなったそうです。

しかし気を取り直してそれを確認し直したそうです。そこには裸の若い女性が腰の辺りで体を真っ二つに切り分けられていたのです。その胴体の切断部分はぱっくりと割れた状態で視界に飛び込んだのでした。その切り口は酷い有様でした。 







通報で大勢のLAPDの警察官が駆け付けましたが死体を見慣れている筈の彼らでも目を覆わんばかりの光景だったのです。切り口は腰骨の直ぐ上辺りで見事に切断されていたそうです。

下半身から数インチ程離されて上半身が並べて置かれていた事も警察官を驚かせるには十分でした。 またショートの顔面は酷く損壊しており、口の両端から両耳の辺りまで一直線に切り裂かれていたのです。それはまるでジョーカーのように笑っているようにも見えました。

ところがおかしな事に遺体遺棄現場からは大量の血痕が発見されなかったのです。 つまりショートは何処か別の殺害現場で処理された事になります。 そこで血抜きをされたショートの遺体を何者かが車で運んで来てわざわざ人目に付きやすいようにこの公園横の空き地に捨てたという事になります。

LAPDは所持品の確認が不可能な事から指紋を採取し警察署の記録と照合しますがそこに該当する指紋はありません。そこでLAPDはFBIに指紋照合の依頼を行いました。

するとFBIの持つデーターベースに被害者と同じ指紋の紋様を持つ女性の記録が認められたのです。エリザベス・ショートその人でした。この指紋こそショート18歳の時にバーで飲酒容疑で逮捕された時に採取された指紋でした。







若い女性が真っ二つにされたという事で地元のTV局や新聞はこれを「格好のネタ」と捉え、その日から連日報道合戦が開始される事となります。

LAPDにはいくつかの通報が寄せられます。中には「俺が殺した」とか「あいつが殺した」という情報すら存在しましたがそのどれもが間違った情報でした。




ショートの父の死 そして伝説へ



娘の死から42年後の1999年にショートの父は他界します。彼女の死から既に70年以上が経過しましたがショートの若い美貌はいまだかつてその輝きを失わずに語り継がれています。それはまるでハリウッド女優が残した映画のシーンの如くです。




Posted in 米国
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Author:chopitonews
海外の歴史的事件や重大事故を記録しています

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