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突如姿を消した夫婦 韓国釜山新婚夫婦失踪事件

06 08, 2019
2015年韓国。 この年、一組の男女が結婚を行いました。 しかしその6か月後身重の妻とその夫が突如失踪してしまうのです。 事件の所轄警察署となった釜山南部警察署は失踪4日目になって失踪夫婦の行方を追い始めます。しかし夫婦が何処でどのような状況に置かれているのか?皆目見当もつきません。 そして失踪事件から2年10か月後の2019年3月になって釜山南部警察署はこの事件を公開捜査としてその扱いを変えるところまで追い込まれました。








恋愛、結婚、浮気、なんでもあり



この失踪してしまった夫婦は夫チョンさん(34)と妻チェ・ソンヒさん(33)です。 夫チョンさんには高校時代から付き合っていた別の女性・張さん(チャン、女、ノルウェー在住)が存在していました。

チョンさんと張さんは高校時代恋愛関係にありました。しかし両親からその付き合いを認められず、彼らは猛反対にあいます。そしてチョンさんと張さんは別れます。 

その後張さんはノルウェーに移り住みそこで別の男性と結婚を行いますがこの結婚は僅か1か月で破綻(離婚)してしまいました。その離婚原因は張さんとチョンさんの間の密会が原因でした。チョンさんは張さんが他の男と結婚した後も関係を続け、張さんとの連絡専用の携帯電話を別に1台用意する程の熱の入れようだったのです。




張さんの脅迫が続く




張さんが別の男性と結婚した直後、チョンさんは同い年の女性チェさんと結婚を行います。 この時まだチョンさんと張さんの間の男女関係は続いていたと周囲は漏らします。





結婚した二人は釜山広域市水営区広安里の物件(アパートメント)の15階部分に住んでいました。夫は飲食店を知人と共同経営し生活費を稼ぎ、妻のチェさんは舞台の演劇女優でした。

その二人の結婚を事前に知らされた張さんは逆上しチェさんの携帯電話に脅迫まがいの行為を続けます。
「あの人の事はあきらめない。 あなた方の結婚を私は絶対に認めない。 あなた方が結婚出来ないようにする。あの人を手放す気はない。」

韓国に住むチェさんはその執拗な攻撃に耐え切れず精神を蝕まれて行きます。とうとうチェさんは精神科の医師に診察を頼むようになってしまいました。 彼女の病気はうつ病と診断され精神安定剤を処方される程でした。

チョンさんの母親はチェさんとの結婚に最初から反対の姿勢を崩そうとはしなかったそうです。それを押し切って二人は結婚へと進むのですが結果は最悪の事態を迎えてしまう事になります。 この当時チェさんは自殺未遂を起こしてしまいました。



張、二度目の結婚と離婚




張さんという名の同級生はノルウェーで二度目の結婚を行いました。(再婚)
しかしこの結婚も破綻してしまいます。 そして二度目の離婚となりました。それは2014年の事でした。

この頃、張さんは幼いわが子(女児)を失っており常軌を逸した行動を取り始めるようになります。張さんは周囲に対して
「死んだ娘を生き返らせる」
と言い出したのです。

そして張さんが再び韓国に舞い戻る日がやってきました。 張さんは両親から1,000万ウォンという大金を借り韓国内の安サウナを転々として毎日を送っていました。 故郷韓国に戻った彼女の移動方法は常に電車やバスなどの公共交通機関だった事も判明しています。

張さんは韓国国内で足のつくクレジットカード使用を用心していたようです。




失踪当日




失踪当日となった2016年5月27日。
妻のチェさんは演劇の練習を終え自宅近くのスーパーマーケットで買い物をして帰路につきます。この時彼女はインスタントラーメンとお菓子を買っていた事が判明しています。 アパートのエレベーター内CCTVには午後10時にその姿が記録されていたのです。

夫チョンさんは共同経営していた飲食店で酒を飲んでから帰路につきました。チョンさんが帰宅したのは日付が変わった翌日28日の午前3時45分です。 この時の姿も同CCTVに映像として記録されていたのです。

しかしこれ以降、この夫婦は人前から忽然と姿を消してしまうのです。 失踪後4日目になってチョンさんの実家の父が警察に失踪の相談に出向き、この事件は明るみに出たのです。

5月31日、「息子夫婦からの連絡が途絶えて4日目になりました。」それがチョンさんの父の言葉でした。




警察がチョンさん夫婦の自宅に入ると




所轄警察署となった釜山南部警察署の署員がチョンさん夫婦の自室に立ち入るとそこには彼らの飼っていた座敷犬が腹を空かせて吠えていました。

チョンさん夫婦は飼い犬を置いたまま何処かへ行ってしまったようです。 部屋の中の所有物を調べると夫婦の財布やパスポート、ノートパソコンが紛失している事に警察は気付きます。

警察は殺人事件も疑い、部屋中でルミノール反応テストを行いますが何処からも血痕反応は出てきません。その上室内に荒らされた形跡は皆無だったのです。 部屋の中に第三者の精液などのDNA反応すら認められなかったのです。 この時点で妻チェさんが部屋の中で第三者により襲われ強姦されたという憶測は成り立たなくなりました。

警察が夫婦のクレジットカードの使用歴を信販会社に問い合わました。すると夫婦の所有するクレジットカードは第三者に使われた形跡すら残されていないのです。

アパートの各場所に設置されていたCCTVを全台確認するもチョンさん夫婦がこの日部屋から外出した姿は記録されていません。




第三者の関与が




警察が関係者の聞き取り調査で入手した情報の中に「夫チョンさんが学生時代から付き合っていた女性と関係を続けながらチェさんを嫁に貰った」という貴重な情報がありました。

この女性が張さんであり、チョンさんの同級生、そして学生時代の恋人でした。 張さんは夫婦失踪事件の直前(5月)に韓国に入国していました。

そして釜山南部警察署は張さんという名の同級生に容疑を掛ける事になります。 しかし張さんは警察の事情聴取要請に対して「弁護士を用意する」と徹底抗戦の構えを見せてしまいました。

こうして警察が張さんの取り扱いで手を焼いている隙を突かれ、張さんの国外逃亡を許してしまったのです。6月の事です。これは警察の大失態でした。 

面目丸潰れの警察は慌ててICPOに国際指名手配要請を行いノルウェーの警視庁に助けを求めました。2017年3月の事です。

そして同年8月、ノルウェーの警察庁は容疑者として張さんの身柄を確保してくれたのですが、再び張さんの反撃に遭遇してしまいます。 2018年12月、ノルウェーの裁判所は張さんの韓国送還を拒否してしまいました。 張さんはこうしてノルウェーで安泰に暮らす事が出来るようになりました。

その頃チョンさんの実家の母親は警察に対して次のような発言を行ったとされます。
「息子は嫁に危害を加えるような人間ではない」




チョンさんが意味不明な発言を




チェさんが失踪した直後、演劇の練習に出てこなくなった事を心配した劇団の仲間はチェさんの携帯電話に連絡を入れます。しかしチェさんは応対に出ません。

これで更に心配になった劇団の仲間はチェさんの夫チョンさんの連絡先番号を調べ、チョンさんの携帯電話に連絡をしてみました。 すると夫チョンさんを名乗る人物が応対し次のように述べたそうです。
「妻は具合が悪くて薬を服用している。そんな事も知らないのか? 約束の公演なんかに出られる状態ではない。」と無碍な断り方をされたのです。

その他にもその通話の中で夫チョンさんを名乗る人物は「事件に巻き込まれた。 なんとか解決をしてみる。」と意味不明な発言をしていたと関係者は警察に証言を行いました。







夫チョンさんは失踪事件当日から数日間は外部の人間との連絡を交わしていた事が判明していますが、妻チェさんの方は第三者がチェさんに成りすましてテキストメールを相手の携帯電話などに送信していた事が分かっています。 これは受信人の証言により判明した事実です。
「チェさんが行方不明になったとされる日以降もチェさんを名乗る人物がチェさんのメールアドレスからメール送信をしてきた。しかしその文面は普段のチェさんの言葉使いとはかけ離れていた。 多分誰かがチェさんに成りすましていたと思う。」

警察が夫婦の携帯電話の位置情報を追跡すると失踪から4日間程は夫チョンさんが自宅周辺を動き回っていた形跡が認められました。最後に確認出来たのは2015年6月2日午前8時、釜山市機張郡での位置情報です。

妻チェさんの所有していた携帯電話はソウル市にまで移動を行っていました。そこは夫チョンさんの実家の周辺である事が判明したのです。 妻の携帯電話は2015年6月2日午後8時、ソウル市江東区千戸洞での位置情報確認を最後に発信が途絶えてしまいました。

夫婦は失踪後別行動を取っていた可能性まで浮上して来ました。






失態続き




冒頭で説明したように警察は夫婦失踪から2年10か月後の2019年3月になってこの夫婦失踪事件を公開捜査扱いに変更します。しかし事件発生から既に2年10か月が経過していたので関係者や例え存在していたとしても目撃者の記憶は既に曖昧か脳裏から消去されていました。

この間、身重となったチェさんの行方は分からないままです。もし身重のチェさんの安全を第一に考えれば直ぐに公開捜査に踏み切る勇気も警察は必要だったようです。

失踪数日後に警察がアパートのCCTVやアパート周辺の路上CCTV、駅やバスターミナルのCCTVを確認してもその何処にもチョンさん夫婦の姿が確認できなかったのです。そしてチョンさん夫婦の所有する車は駐車場に置かれたままでした。

これらの事から次のパターンが考察されます。
「この事件では妻チェさんは睡眠効果のある精神安定剤を服用していた。その為、チェさんは意識朦朧のまま信頼出来る誰かの言い成りとなってしまいアパートの非常階段を使って自室のある15階部分から歩いて降りた。

または凶器で脅かされた状態で非常階段にまで誘導されて行った。

駐車場に所有車が残されているという事実から夫もしくは第三者の介在でタクシーかレンタカーが事前に用意されていた可能性が高い。 しかし警察もタクシー使用の疑いを持つので、それが事実であればタクシー会社への聞き取り調査がマスコミに漏れる筈。この情報がマスコミに漏れない以上、タクシーは使用されていない可能性が高い。すると第三者が用意したレンタカーなどが有力視される。」

しかし事件当時釜山南部警察署はレンタカー会社への捜査を行っていません。

「身重だった妻チェさんが2年10か月経過しても名乗り出ないという事はチェさんの行動を束縛出来る何らかの状況変化が発生したと考えられる。」

夫チョンさんがノルウェーに入国した記録は残っていません。そして妻チェさんの出産記録さえ韓国内に残されていないのです。 


夫婦失踪事件について有力な情報を持っていると思われる張さんはノルウェーの自宅に引き籠り捜査関係者との接触を頑なに拒んでいるそうです。

夫婦の両親は「生きていてくれれば」と願いを捨て切れません。 しかし韓国では「未解決事件入りするであろう」とさえ言われている現状があります。


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Author:chopitonews
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