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「将来の夢はヒットマン」 光州市弟斧殺人事件

06 29, 2019
韓国で発生した弟斧殺人事件はゾンビゲームに夢中になったサイコパス中学生が実の弟の首に斧を振り落とし殺害した事件です。 その後少年は別の獲物を求めて複数の街を彷徨いますがそこでの殺害は失敗に終わり、少年は逮捕されてしまいました。



両親が帰宅すると・・



場所は韓国光州広域市東区。夜間の飲食店を経営す一組の夫婦が住んでいました。彼ら夫婦には二人の息子がいました。 しかし夫婦は自分たちが経営する飲食店にあまりに入れ込んでしまいました。 後に息子の通う教師から警告を受けてるのですがそれすら無視してしまうのです。 深夜営業のこの飲食店の経営に没頭しすぎた夫婦は自分らの子供の教育が疎かになってしまったようです。

2001年3月7日午前7時30分。その日の営業を終えた夫婦は自宅に戻ります。彼ら家族はアパートに住んでいました。 両親が自宅のドアを開けても息子らの「おかえりなさい」の挨拶すら聞こえません。

この日は水曜日という事で子供らは学校に行く支度が必要でした。父が次男(11歳、小学4年)の部屋に入るとそこにはベットの上で首から血を流して倒れている次男の姿が目に入りました。

慌てた父が次男のその首を覗き込むと首は真っ二つに割かれ、そこからまだ鮮血が流れ出ていたのです。ベットの上には血の海が出来あがり、溜まり切れない血は床にまで滴り落ちていました。





大慌てで父はタオルを手に取ると次男の首を抑えて近くの病院に担ぎ込んだのです。 しかし病院の医師はその場で「死亡宣告」を出してしまいました。



長男が行方不明



自宅に長男(14歳、中学3年)の姿が見えない事から父は警察に「次男が首を切られて殺されました。長男が犯人に連れ去られたようです。助けて下さい。」と通報を行いました。

駆け付けた警察官が自宅アパートに設置されていたCCTVの記録映像を再生して見るとそこには同時刻自宅をひとりで逃げるように出て行く長男の姿が映し出されていました。その時、長男は鞄を持って自宅を出て行く所だったのです。

この事実から警察は「長男が殺害に関与している疑いが強い」と判断します。そして長男の同級生らに聞き取り調査を行いました。
「A君が行方不明になったのだが、君はA君について何か知っているかね?」
すると級友の中にこう証言を行った者が出てきたのです。
「Aとはその時刻に偶然道端ですれ違いました。その時Aに ”今、弟を斧で殺害してきた”と打ち明けられています。」
と当時の様子を説明します。

別の級友はこう証言を行っています。
「4日ほど前にAから殺人予告を聞かされていました」

また担当教師も次のような証言をしていました。
「学校で”将来の夢”という課題を出した事があります。その時Aは ”僕の将来の夢はヒットマン(殺し屋)になる事だ”と書いていました。 これを見た教師の私はこのままでは危険だと思い、Aの両親を呼んで警告を与えた事がありました。 ”あなた方の長男は危険です。周囲の同級生らに危害を加える恐れが高いので今すぐ彼を精神科の病院に連れて行き精神鑑定や治療を受けさせる事を勧めます”と言ったのですがAの両親はそれを聞き入れる事はしなかったようです。」

警察はこれらの証言により犯人は被害者の兄Aであると確信を持ち、「凶器を鞄に忍ばせて町中を徘徊しているAは再犯の恐れが高い」として緊急配備を手配したのです。大邱市内の駅やバスターミナル、学校周辺、インターネットカフェ、路地裏などAが立ち寄りそうな場所には警察官らの姿が見られました。





2件目の殺害失敗



この頃、Aはバスターミナルからバスに乗り大邱市を脱出、高敞郡(こちゃん郡)に向かっていたのです。 高敞での彼は二人目の獲物を物色していました。 ある所でスクーターに乗った男性が道端にスクーターを駐めて立ち小便をしていました。 この時Aは背後から男性に近付きその頭に斧を振り落とそうとしましたが通行人や他の車の視線が気になり襲撃を諦めたのです。

そして高敞の街で次の獲物を物色したのですがチャンスは訪れず、再びAはバスに乗り大邱市に舞い戻るのでした。



AのPCから続々と・・



弟の死体は検死に回され、「死因は就寝中を狙われ、首を斧のような物で切られた事が死因」と判明しました。 どうやらAは弟を殺害した時に使用した凶器の斧を持って町中を彷徨っているようです。

そしてAのPCはHDDの解析が行われた結果、Aは「zombie(ゾンビ)」というハンドルネームを使いブログを開設していた事が判明しました。そのブログには殺人計画まで記載されていたのですが、Aのブログの訪問者は誰ひとりとして警察に通報を行わなかったのです。

Aはそのブログの自己紹介の欄にこう記載していたのです。
「軍に入隊して思う存分に人殺しを楽しみたい。それが俺の望みだ。」
「興味があるのは殺戮と爬虫類だけ。 これらに生きがいを感じる。」

弟殺害事件の3日前にはこんな書き込みを行っていました。
「平凡な暮らしを脱出して殺人がどんなものだか確かめてみたいと思う。 準備は整った。使用する斧も買ってきてベットの下に隠し持っている。」



日本製ゾンビゲームに没頭



Aの両親は警察の事情聴取に対して次のように答えています。
「長男は学校から帰ってくるといつもPCで日本製のゾンビゲームを寝るまでやっていました。」

両親の証言通り、AのPCからは日本製アクションロールプレイングゲーム(通称ARPG)「バイオハザード」や「英雄伝説」「イースエターナル」「鬼愛」などの人やゾンビの肉を切り刻む残酷なゲームがインストールされていたのです。

またAの机の中からは食事の際に食べた骨付きチキンの骨が発見されました。 Aは食べた後の骨を歯ブラシできれいに磨いた後、大事に保管していたようです。 Aの骨に対する執着心がここで垣間見れたのです。




Aの身柄を確保



Aは高敞郡から戻ってきた後、次の獲物を見つけ斧を武器に殺害しようとしていました。 ここでもAは自分が狩られる事に気づかずに前方を歩く人物の背後から密かに近寄りその頭部に斧を振り落とそうとしたのです。

後数歩で前方を歩く獲物に斧を振り落とせる距離にまで接近したAを突如恐怖が襲いました。そしてAはその人物を殺害するのを躊躇してしまったのです。 こうして前方を歩いていた人物はあと数10cmの距離で自分の頭部に斧が振り落とされていた事に気付かずにその場を去って行くのでした。

その後Aは歓楽街を彷徨い続けました。その時非常配備されていた警察官に発見され、職務質問を受けてしまいました。
「君はAか?」警察官の問に少年は「Aです」と返答を返します。
「君は弟を殺したか?」警察官の質問に「はい、弟を殺しました」と犯行を認めてしまったのです。





警察官はその場でAの所持していた鞄の中を検査、するとそこから凶器の斧が発見されAはその場で逮捕されてしまいました。



Aの両親は息子の嘆願書を作成



取り調べの中でAは担当刑事にこう供述を行いました。
「普段からゾンビごっこをして楽しんでいた。」
「殺害計画は以前から立てていた。40~50人は殺すつもりだった。」
「寝ていた弟の首に斧を使って斬りつけた。 流血し苦しみもがくその姿を見て ”楽になれ”と弟に声を掛けてやった。」
「弟を襲撃した後、弟の血の付いた服を着替えて、血まみれの斧をビニール袋に入れた。それを鞄の中に忍ばせて家を脱出した。」
「逃走途中、友達と偶然出くわしてしまった。その時”弟を殺してきた”と打ち明けた。」
「バスターミナルからバスに乗り高敞郡に行った。そこで第2の犯行をしようと企てたが失敗。大邱市に戻ってから再び人を襲撃しようとして失敗した。背後から近付き斧を振り落とそうとした。後数歩で斧を振り落とせる距離にまで近付いたが急に怖くなって中止した。」

両親は裁判所に対して息子Aの刑を免除するように嘆願書を書き提出してしまいます。裁判所はそれを受けAの刑を軽減してしまいました。 結果Aは4年間の短期保護処分で済まされてしまいました。



日本製ゾンビゲームが悪い?



当時、韓国社会では次のような風潮が生まれました。「この弟斧殺人事件ではAに悪い影響を与えたのは日本製の残酷なPCゲームだ。 日本製の残酷なPCゲームに規制を掛ける事が必要だ。」との認識が誕生してしまいます。



今も韓国の何処かでAは社会生活をしている



Aの取り調べを行った刑事は次のようなコメントをマスコミにリークしていました。
「あの少年と話していると自分の頭がおかしくなりそうだ。 寝ている弟の首に斧を振り落として殺したというのに平気な顔でその時の殺害状況を説明している。 あいつこそサイコパスそのものだ。」

4年の保護観察を経たAは社会復帰を実現しました。 2015年当時韓国のマスコミがAの事件を扱った事がありました。 それによると「今、Aは何処かの会社で営業員をしている」という事でした。

この弟斧殺人事件は少年裁判なのでその裁判の過程は外部にリークされる事はなかったのです。よって社会はそれを反面教師にして対策を講じる事すら不可能でした。 事件を起こしたAは今でも韓国の何処かの街で自分の犯した殺人犯罪をひた隠しにして一般人同様の暮らしを認められています。

何処かの街でAは一般人と同じ電車に乗り一般人と同じバスに乗り、誰かのテーブルの隣で食事を楽しんでいるのです。

もし弟を殺した残虐性が一時的な満腹感を感じ長期の休眠状態に入っているだけだとしたら・・
それがいつ休眠状態から目を覚ますか・・ 未来はわかりません。



Posted in 韓国
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Author:chopitonews
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