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忠清北道永同女子高生惨殺事件「消えた両手首」

07 10, 2019
2001年3月8日。韓国の忠清北道永同ケサンリで建設されていた内科専門病院の工事現場で一人の女子高生の惨殺遺体が発見されました。

この日の朝、いつも通りに現場に出てきた建設従事者の男性作業員が病院地下室部分に降りて行った所、不自然なセメント袋を発見したのです。 作業員が近付きそれを確認するとそれは女子高生の遺体をセメント袋に入れたものでした。 しかもその女子高生の遺体からは両手首が切断され何処かに持ち去られていたのです。

通報を受け出動して来た警察官が現場を保存、女子高生の遺体を入れたセメント袋の上に不自然に置かれていたボールペン一本を証拠品として押収したのです。 

その他にも凶器のツルハシが一本発見されました。しかしそれ以外に犯人が残した遺留品はこれといって発見出来なかったのです。



参考画像 ツルハシ (出典 wikipedia)



検視官は遺体の両手首の切断面が綺麗に切断されていたことから「凶器となったツルハシの取り扱いに手慣れた人間の仕業だ」と考えました。 そして死因を「被害者女子高生の首に両手で絞められた時に出来る扼殺(やくさつ)の痕が認められた。よって直接の死因は扼殺だと思われる。その後、被害者は両手首をツルハシを用いて切断されている。」と推測したのです。

ところが不自然なことに遺体発見現場には出血痕が異様に少なかったのです。 これを「被害者は別の場所で扼殺された後に両手首を切断されたから出血痕が少ないと見るか? それとも扼殺されてから時間が経過した後に両手首を切断したから出血痕が少ないのか?」と見るのかは人それぞれです。 この時警察は被害者の殺害現場すら突き止めることが出来なかったのです。



失われた両手首が発見される



事件翌日となる3月9日の事でした。 殺害現場となった内科専門病院の建設現場から直線距離で約200メートル程離れた場所を通っていた川のほとりに女子高生の失われた両手首が置かれているのを通行人が偶然発見したのです。

発見場所の様子からその両手首は犯人が意図的にその場所に置いて去ったと思われました。 警察がその両手首を回収、彼女の両親に見せた所不自然なことが判明します。

それは「切断された後に何者かがその両手の指の爪を深爪する程に短くカットしていた」というものでした。 彼女の両親が言うには「娘は普段から爪を伸ばしていた。それがお洒落だと娘は思い込んでいた。しかし発見された娘の両手首の全ての爪は深爪する程に誰かがカットしている。」というものです。

どうやら犯人は被害者を殺害した後に両手首を切断するだけでなく、切断したその手首を持って爪を切り揃えていたようです。




被害者の身元が判明



当初、警察はこの事件を「強姦目的で拉致された被害者が抵抗を示した為に犯人に殺害された」という線で捜査を行いました。 所がこの被害者は発見当時、学校の制服を着た状態で発見されており、検視の結果彼女の下半身に強姦された形跡が認められない事から警察は段々と手詰まり状態を見せ始めます。

そして被害者女性は建設現場の隣で営業する文房具店のアルバイト高校生ソユンさん(16、高校2年生)だと判明しました。 

事件当日のソユンさんは学校の授業が終わった後、近くの銀行でお金を卸して鯛焼きを買ってカラオケ店で遊んでいたことが判明しました。その後、午後5時から9時までを文房具店でアルバイトしていたのです。

しかしこの日、文房具店の主である金が体の不調を訴え被害者女子高生に最後まで店番を頼んでから帰宅してしまったのです。 この時店の主は「夜食のお弁当を用意しておいたから食べてくれ」と言い残し、午後7時30分頃に先に帰宅してしまいました。

同時点で文房具店の中にはソユンさんと知人の二人が残っていたことが判明しました。 その知人もソユンさんを残して帰宅してしまいます。

この後、午後8時頃偶然通行人が文房具店の中でソユンさんが女の人と一緒に居たのを目撃していたと名乗り出るのですが、その女性が知人であるかは判明させられなかったのです。

そして先に帰宅した店主の金が心配になり午後8時30分頃に店に電話をしたというのですがその電話に応対する者はいなかった事がわかりました。

その後、ソユンさんは店のシャッターを下ろす事もせず、店の明かりも消灯する事もせずに店から姿を消していたのです。警察はこれらの情報から「被害者女子高生は3月8日午後8時30分から閉店時間の午後9時までの間に殺害されている」と仮説を立てたのです。

ソユンさんの両親は農業従事者でした。 この日、娘がいつもの時間に帰宅したかった事を心配した両親は翌日9日の午前3時頃まで自宅周辺を必至に探し回っていたのです。




容疑者探し難航



警察は遺体を入れたセメント袋の上に置かれていたボールペンの出所を探りました。そのボールペンには店の刻印が印字されていたので出所は直ぐに判明します。 それは市内の自動車販売店が販売促進用に来客に無償配布したボールペンでした。 しかしこれを元に犯人を突き止めることはできなかったのです。

次に警察は容疑者として約57名をリストアップします。容疑者の第一候補とされたのが建設現場で班長を任されていた男性作業員でした。 しかし取り調べの結果彼は犯行を否認、警察も彼のアリバイを崩す事も出来ず犯行の証拠すら提示する事も出来ません。 よってこの作業班長は証拠不十分を理由に釈放されてしまいました。

次に事件当日行動を共にしていたとされる学校の級友男子生徒らを警察は疑います。しかし彼らのアリバイを崩すことが出来ません。57名の容疑者は誰一人として逮捕される事もなかったのです。

こうして事件を担当した忠清北道地方警察庁は犯人を検挙する事も出来ずに事件の捜査を終えてしまいました。 そしてこの事件は家族以外の人間の脳裏から消え去ったと思われたのですが・・




TV局がこの未解明事件を番組で取り上げた結果・・



事件発生から既に18年が経過していた2019年6月の事でした。 韓国の人気テレビ番組「そこが知りたい」ではこの忠清北道永同女子高生惨殺事件を取り上げてしまいました。

すると同番組に「事件の真相を知っている」と名乗る男が連絡を入れて来たのです。 番組スタッフがこの人物に接触を繰り返すと彼は渋々その時の事を証言すると約束したのです。

彼は事件当時10歳の小学生でした。 彼はその事件当日に被害者のソユンさんと、そして彼女と行動を共にしていた不審な人物(男)を目撃したと証言を行ったのです。それによれば
「自分はあの事件当日10歳でした。 あの日の夜文房具店から出て来たソユンさんを見掛けています。その直後に不自然な男がソユンさんと一緒に歩いて何処かに行きました。男はその時登山用リュックサックを背負っていて不自然な程に厚着をしていたのです。 その直後に何処からか若い女の人の大きな悲鳴が聞こえて来ました。それから間もなくソユンさんと一緒に歩いて行った男がこちらに戻って来たのです。その男は何かを持っていました。 男は手に黒いビニール袋をぶら下げていました。 その中には何やら厚みがあって平べったい物がいくつか入っていました。」

番組スタッフは当時の工事関係者らに接触を試みて警察の失態を暴いてしまいました。 それによると事件当時、その内科専門病院で工事に従事していた作業員らは警察の取り調べを受けていたのですが唯一ひとりだけが警察の事情聴取を受けないまま姿を隠していたと判明したのです。

当時の工事関係者らによれば
「その男は金という名の男だったと思う。事件直後に金は ”目が痛くて仕事に専念出来ない。仕事を辞めて故郷に帰る事にする”と言い出した直後に姿を消した。以後あいつは二度と戻らなかった。警察もあの金だけは取り調べをしないまま捜査を終えてしまった。」
と言うのです。番組が警察に取材を申し込むとその事実を認めてしまいました。

番組は金の住まいを突き止めカメラマン同伴で直撃取材を試みています。すると金はスタッフの質問に受け答えをしてしまいます。

金の返答は次の通りです。
「あの日、リュックサックは背負っていたと思う」
「不自然な位に分厚い洋服を着ていたのも認める」
その受け答えをする金の様子は不自然極まりないものでした。何故なら質問に答える彼の唇が酷く震えていたからです。しかしこれを以って金が犯人だと言い切る事は無理が生じます。 いきなりTV局のスタッフがカメラマン同伴で訪ねて来て「あなたは犯人ですか?」という意図の質問をされたら誰でも緊張や興奮はする事でしょう。




警察に批判殺到



ところがこの番組放送がきっかけとなり当時事件を捜査していた警察官が視聴者から総スカンを食らう羽目となってしまいました。 放送直後から忠清北道地方警察庁の公式サイトに存在する市民掲示板にこの事件を扱った当時の警察を批判するコメントが次々と書き込まれ、警察は大騒ぎとなります。 内容は「当時この事件を扱ったと番組内で紹介された刑事を懲戒処分に処せ」というものです。それらの苦情数は100件以上を数えてしまいました。

慌てた忠清北道地方警察庁は同掲示板を使いこう釈明コメントをアップロードさせられる始末です。
「国民の皆様に心配を掛けて申し訳ないと思っています。事件を担当した捜査課の不完全な対応については深く謝罪の意を表したいと思います。」

2019年現在、この事件は未解決のまま時間だけが過ぎ去ってしまいました。 当時この事件を担当した警察官は番組スタッフの問いかけにこう答えてしまいました。
「あの事件の捜査書類は数年前に焼却して今は残存していない」






Posted in 韓国
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Author:chopitonews
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